セルゲイ・ラフマニノフ / アレクサンドル・グラズノフ / アントン・アレンスキー / セルゲイ・タネーエフ / アナトーリー・リャードフ Sergei Rachmaninoff / Aleksander Glazunov / Anton Arensky / Sergei Taneyev / Anatoly Lyadov
ロシア人作曲家 ピアノ作品集
〜ロシア・ピアノ音楽を開花させた作曲家達〜 Russian Composers Works for Piano
校訂・解説高橋 健一郎





Introduction 本書紹介
【本書】
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判型:A4判/全132頁
【収載曲数:全20曲】
▶︎アナトーリー・リャードフ
「音楽の玉手箱」「前奏曲 ロ短調(『3つの小品』より 第1番)」「バガテル」「エチュード 変イ長調」「田舎風マズルカ(『2つの小品』より 第1番)」「舟歌」
▶︎セルゲイ・タネーエフ
「安息(エレジー)」「前奏曲 へ長調」「前奏曲とフーガ 嬰ト短調」
▶︎アントン・アレンスキー
「ロガオイディコス調(『忘れられたリズムによる試み』より 第1番)」「舟歌(『24の性格的小品』より 第11番)」「エレジー(『24の性格的小品』より 第16番)」「バッソ・オスティナート(『5つの小品』より 第5番)」「即興曲(『4つの小品』より 第1番)」「ロマンス(『5つの小品』より 第3番)」「エチュード[中国の主題](『4つの小品』より 第3番)」
▶︎アレクサンドル・グラズノフ
「前奏曲(『前奏曲と2つのマズルカ』より)「舟歌(『2つの小品』より 第1番)」「サロン風ワルツ」
▶︎合作
アントン・アレンスキー/セルゲイ・ラフマニノフ/アレクサンドル・グラズノフ/セルゲイ・タネーエフ
「4つの即興曲( I, II, III, IV)」
【掲載解説】
はじめに/1.「ロシア音楽」の成立/2.「第三世代」・「80年代組」の作曲家:アナトーリー・リャードフ(1855 - 1914)、セルゲイ・タネーエフ(1856 - 1915)、アントン・アレンスキー(1861 - 1906)、アレクサンドル・グラズノフ(1865 - 1936)/3.モスクワ楽派とペテルブルグ楽派の関係/4.ロシア音楽史における「第三世代」の位置/5.次世代のピアノ音楽への影響:セルゲイ・ラフマニノフ(1873 - 1943)、アレクサンドル・スクリャービン(1871<新暦1872> - 1915)、ニコライ・メトネル(1879<新暦1880> - 1951)/作品解説:リャードフの作品、タネーエフの作品、アレンスキーの作品、グラズノフの作品/アレンスキー、ラフマニノフ、グラズノフ、タネーエフ合作<4つの即興曲>/主要参考文献
Explanation 校訂者による解説
▶︎「はじめに」より(抜粋)
1870 年代末から 80 年代にかけ てロシアの楽壇にデビューした作曲家たち……リャードフ、タネーエフ、リャプノフ、カトワール、アレンスキー、ブルメンフェリド その他……の世代を指す。
この世代はロシア 音楽史の中ではこれまで不当に評価が低かったが、その作品は実に魅力的なものが多く、 またそれら無くしてその後のラフマニノフ、スクリャービン、メトネルらのピアノ音楽も 生まれ得なかっただろうと思わせるような作品も数多い。
本楽譜は、そのようなロシアのピアノ音楽を開花させた作曲家達のうち、その世代を代表する 4 人……リャードフ、タネーエフ、アレンスキー、グラズノフ……の珠玉のピアノ曲を集めたものである。
Composer Profile 作曲者プロフィール
Anatoly Lyadov アナトーリ・リャードフ
Anatoly Lyadov(1855 - 1914)。リムスキー=コルサコフに師事したロシアの作曲家。音楽教育者・指揮者。
Sergei Taneyev セルゲイ・タネーエフ
Sergei Taneyev(1856 - 1915)。チャイコフスキーに師事したロシアの作曲家。音楽教育者・ピアニスト。対位法の権威。
Anton Arensky アントン・アレンスキー
Anton Arensky(1861 - 1906)。リムスキー=コルサコフに師事したロシアの作曲家。音楽教育者・ピアニスト・指揮者。
Aleksander Glazunov アレクサンドル・グラズノフ
Aleksander Glazunov(1865 - 1936)。リムスキー=コルサコフに師事したロシアの作曲家。音楽教育者・指揮者。
RACHMANINOFF セルゲイ・ラフマニノフ
Sergei Rachmaninoff(1873 - 1943)。アレンスキー、タネーエフに師事したロシアの作曲家。ピアニスト・指揮者。
Redactor Profile 校訂者プロフィール
Kenichiro Takahashi 高橋 健一郎
1972年札幌生まれ。
東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。
ロシア国立人文大学留学。専門はロシアの言語と音楽。
著書に
『アレンスキー 知られざる天才作曲家』(東洋書店、2011年)
『ロシア・アヴァンギャルドの宇宙論的音楽論――言語・美術・音楽をつらぬく四次元思想』(水声社、2019年)などがある。
日本アレンスキー協会副会長、北海道ポーランド文化協会、
日本ロシア文学会・各会員。
研究、教育活動と並行し、ピアノ・ソロやアンサンブル、伴奏などの演奏活動も行う。
現在、大阪大学大学院言語文化研究科助教。